10/24/2008

交通事故に遭ってしまった時

交通事故に巻き込まれてしまった場合、多くの方は保険会社に連絡を取り、車を修理する為のプロセスを開始します。そして保険会社に紹介された修理業者に車を持ち込み、見積もりをもらいますが、もしも持ち込んだ修理業者が表面上のダメージだけを見て簡単に見積もりを出すようであれば、多少面倒でも他の業者に持っていく事でしょう。それは、例え素人目には少しへこみがある程度だとしても、車のシャーシに軋みがいっていれば、せっかく直ったと思っても、後で大きな故障に繋がる可能性があるからです。このように、私たちは故障した車を元の状態に戻すためには細心の注意を払うのに、残念ながら身体にダメージがあったはずの本人については、ちょっとした痛みを感じても「大した事は無い」、「そのうち治る」と、回復の為のプロセスを怠ってしまいがちなのが実情です。

実際には交通事故による怪我の症状というのは、表面化するまでに時間がかかるものも少なくなく、車と同じように専門家にしか分からないようなダメージもあります。時間が経つと、怪我をした箇所が傷跡のように伸び縮みしない組織になってしまったり、凝りや、その他の症状が長期化してしまう恐れもありますので、事故後はしっかりと検査を受け、しかるべき治療を受けるべきです。

怪我や治療の種類は、事故時の状態によっても少しづつ違ってきます。たとえば、時速10マイル以下で発生した事故の場合は、あざ、筋肉・靭帯の損傷・捻挫、そして椎間板損傷といった軟部組織の怪我が起こりがちですが、事故の時はまわりも本人も混乱しているので、こういった症状はよほどの大事でなければ、ついつい見過ごしてしまいがちです。ところが、中には事故が起こってから1236時間ほどして初めて分かるような症状もあり、その時には既に痛みや凝りの為に力が入らない、といった症状を伴う事もあります。

そして、時速10マイル以上で発生した事故の場合はもっと深刻です。これらの事故の際にはハンドルや、ダッシュボード、窓などに直接当たってしまうなど、大きな衝撃を受ける事が多く、その為に重度の軟部組織と椎間板の損傷、あざ、骨折、ひどい捻挫、脳震盪、そして挫傷などがみられます。そして、「鞭打ち症」も発生しやすくなります。鞭打ち症は、車にぶつけられた時に頭がまず後ろに反り返り、次に前方、また後ろ、とまるで鞭のようにしなってから元の位置に戻ってしまう事で発生します。症状としては、首への痛みが中心で、その為に首の可動域が極端に制限されたり、筋肉の凝りや腫れを伴います。重症になると物を飲み込めなくなったり、声が出なくなったり、顎の異常、吐き気、嘔吐、頭痛、めまい、短期的な記憶損失や、不眠症、視覚障害に陥ってしまうこともあります。また、後部からの衝撃だけでなく、前方、もしくは横からの衝撃でも鞭打ち症になる場合もありますので注意が必要です。

したがって、不幸にも事故に遭ってしまった時は、例え軽症だと思ってもできるだけ早くカイロプラクティック科医に連絡してください。検査が早ければ早いほど、我々専門医は怪我の状態を把握し、その怪我から早期回復できるように適切な処置を開始することができます。また、事故時の詳細を知る事は、カイロプラクティック科医にとって、治療を施す上で非常に重要な事なのですが、早めの対応をする事で事故当時の記憶が薄れてしまう事も防げまず。

検査時には、怪我や損傷の箇所だけでなく、脊柱や、その他にも怪我のおそれがある箇所全ての検査を綿密に行います。当然骨折などの重傷が見られないかをチェックする為に、脊柱のレントゲン検査も行い、検査の結果によっては、電気療法、超音波、リハビリエクササイズ、牽引療法、氷や熱療法、そして首・背骨の矯正などを行います。必要であれば首にはコルセットをして頂くこともあります。充分に検査をした上で、もしもカイロプラクティック以外の治療が必要な場合には、適当な医療施設を紹介いたします。